妊娠、お子さんの養育に悩む方へ

Q1 妊娠したかもしれない。

A1 妊娠検査薬は、月経周期が順調な方は、月経予定日から約1週間で妊娠検査薬が陽性(プラス)になります。妊娠検査薬はドラッグストアでも販売しています。

陽性の場合は、早めに医師の確定診断を受けましょう。

正常妊娠か、妊娠何週か、診断を受けることができます。

診察は基本的に自費診療になります。

Q2 妊婦検診の費用はどのくらいかかりますか。

A2 医療施設(病院、診療所、助産所)によって異なりますが、初診では1万円以上かかることが多いです。

妊娠の確定診断を受ければ、行政の窓口で妊娠届を提出して、母子健康手帳を取得すれば、妊婦健診が無料になる補助券(概ね14枚・自治体により補助金額が違うので要確認)を受け取ることができます。

ただし、血液検査や超音波検査など検査によっては補助券の適用にならないものがありますので、妊婦健診を受けるときに、医師と相談しましょう。

Q3 出産の費用はどのくらいかかりますか。

A3 正常分娩の場合、出産の費用も妊婦健診と同じく自費になります。

一般的には、45万円~70万円かかります。帝王切開は保険適用となります。

加入している健康保険から出産育児一時金(42 万円)が支給されます。

健康保険に加入していない方、保険料が未払いの方は、事前に自治体や医療施設に相談しましょう。

Q4 出産費用がなくて困っています。

A4 支援があります。


助産制度があります。

経済的理由で出産費用の支払いが難しい方は、助産制度を利用できることがあります。

助産制度は、自治体指定の出産施設で出産すれば、費用の自己負担がないか、一部負担で入院出産できる制度です。

詳しくは市区町村役所、福祉事務所にお問い合わせください。

適用には条件があります。

対象者

1.生活保護を受給している方

2.市県民税が非課税の世帯で出産費用に困っている方

3.やむを得ず特別な理由があり、福祉事務所がみとめる方


出産費用の支援をしている民間団体があります。

NPO法人円ブリオ基金センター http://embryokikin.com/ 上限10万円まで。

全国に相談窓口があります。

出産育児一時金の貸付制度

健康保険組合が出産育児一時金の80%までを無利息で融資してくれる制度です。

借りたお金は出産育児一時金の支払いのときに差し引かれます。

健康保険組合に申請して下さい。

出産育児一時金の直接支払い制度

出産育児一時金を健康保険組合が出産した病院に直接支払う制度です。

一時金より実際の費用が安かった場合は、出産した方に差額が支払われ、実際の費用のほうが高かった場合は、病院で差額を支払います。

出産時にまとまったお金を用意する負担がなくなります。

健康保険組合に申請して下さい。

Q5 一人で子どもを育てることになります。

A5 状況に応じて様々な支援制度があります。

(1)母子で入所する支援施設の利用

母子生活支援施設

 母子で母子生活支援施設で生活することができます。

 就労支援など自立した生活を目指す支援を受けることができます。

市区町村役所、福祉事務所などにご相談ください。

東京の婦人保護施設には、まだ赤ちゃんが生まれていなくても、妊娠後期から利用できる施設があります。

婦人保護施設という制度もあります。

婦人保護施設は、売春防止法と配偶者暴力防止法を根拠にしているため、経済的困難などにより入所できるかは相談して下さい。(内閣府のホームページには、家庭環境の破綻や生活の困窮など、様々な事情により社会生活を営む上で困難な課題を抱えている女性を保護の対象にしているとあります。)

ただし、婦人保護施設は、お子さんと一緒に入所することができない施設が多いので、相談して下さい。

(2)ひとり親の支援・手当

児童扶養手当、子どもの医療費の助成、住宅手当や公営住宅の優先入居

所得税や住民税の減免、国民年金の免除、国民健康保険の免除、

交通機関の割引、貯金利子非課税、幼稚園就学奨励費助成、

就学援助、福祉定期預金、母子福祉基金など、

様々な支援・手当があります。

経済状況によって、生活保護の申請をすることができます。

詳しくは市区町村役所にお尋ねください。

(3)妊産婦さんが18歳未満のとき

経済的困難、虐待を受けているなど、妊産婦さん自身が、児童福祉の観点から保護の対象となる事があります。

児童相談所に相談して下さい。

Q6 しばらく育てることができません。

A6 様々な支援制度があります。


乳児院、児童養護施設、里親、ファミリーホームでお子さんの養育をすることができます。

もちろん定期的に面会することもできます。

詳しくは最寄の児童相談所もしくは全国共通ダイヤル(0570-064-000)にご相談ください。

全国児童相談所一覧 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/dv30/h23.html

一時的にお子さんをお預かりするショートステイという自治体の制度もあります。

親御さんやきょうだいなど、親族の方が育てるときには、親族里親として登録し、お子さんの生活費が支給されることもあります。

また、知人などに善意や私費で養育を委託するときには、児童福祉法により同居人の届出が必要です。健康保険や医療証の発行、予防接種などとも関わりますので、児童相談所に相談しましょう。

Q7 事情があって育てることができません。

A7 養親さんにお子さんを託し、ご自分の親権を終了する特別養子縁組という制度があります。

当協議会参加団体にご相談ください→会員一覧リンク

(お子さんの年齢等により、ご自分の親権が終了しない普通養子縁組もあります。詳しくは相談して下さい。)

Q8 セックス後の緊急避妊はできますか。

A8 緊急避妊薬(モーニングアフターピル)の処方をしている施設を検索することができます。

JFPA(一般社団法人日本家族計画協会)クリニック http://www.jfpa-clinic.org/search/ec-search.php

JFPAでは処方をおこなっている医療機関の紹介ホットラインを開設しています。

月~金 10~16時 03-3235-2638

http://www.jfpa.or.jp/cat5/index06.html

緊急避妊薬は避妊しないでセックスがおこなわれた72時間(3日)以内に服用しなければなりません。副作用が強く、また100%妊娠を防止できるわけではありません。医療機関にご相談ください。

(緊急避妊薬を通常の避妊と同じように考えず、ほかの避妊法を着実に使用してください。)

Q9 DVを受けています。

A9 相談窓口やシェルターがあります。

市区町村の婦人相談所、女性センター等、市区町村役所などに相談してください。

全国シェルターネットもあります。

NPO法人全国シェルターネット http://nwsnet.or.jp/

Q10 人工妊娠中絶はどういう場合にできますか。

A10 母体保護法では、

1) 妊娠の継続又は分娩が身体的又は経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれのあるもの

2) 暴行若しくは脅迫によって又は抵抗若しくは拒絶することができない間に姦淫されて妊娠したもの

である場合に、母体保護法指定医のもとで人工妊娠中絶をすることが認められています。


人工妊娠中絶できるのは、妊娠22週未満(6ヶ月未満)です。

初期中絶 10~15万円ほど 外来での手術または2日前後の入院

中期中絶 20~60万円ほど 出産と同じになります。3-5日程度の入院が必要です。実施する医療機関は限られます。

    


12週以降は、市区町村に死産届、埋葬許可の届出が必要です。法律により火葬が必要で、火葬等を業者に依頼した場合の費用が10万円前後であることもあります。また、12週以降は出産育児一時金の支給があります。

Q11 身近に相談できるところは他にありますか。

A11 自治体によって、行政、助産師会、医療機関がとくに相談窓口をおいているところがあります。

「妊娠SOS」「にんしんSOS」「妊娠相談」などで検索してみてください。

あんしん母と子の産婦人科連絡協議会では、

産婦人科医療施設が、妊娠等について悩んでいる方の相談を受けています。

http://anshin-hahatoko.jp/


厚生労働省 女性健康支援センター

都道府県別 相談先一覧(妊娠・出産・育児の悩み、不妊の悩み、更年期障害など女性の身体・健康の悩み一般に応じている相談先です)

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/boshi-hoken14/

Q12 法律的な問題があります。

A12 法律相談を利用しましょう。市区町村には無料の市民法律相談などがあります。

お子さんの認知請求、胎児認知、親子関係不存在請求、

DNA鑑定、お子さんの無戸籍、国籍の問題、オーバーステイなど

一人で悩まず相談して下さい。

Q13 子育てに悩んでいます。

A13 子育て支援の窓口に相談してみましょう。

児童相談所

都道府県、市区町村の子育て相談窓口(電話相談、メール相談など)

全国の児童家庭支援センター http://www.zenjikasen.org/

NPO法人の電話相談 http://www.orangeribbon.jp/counter/

Q14 性暴力・強姦・レイプについて

「まず始めにすること」から1年後以降まで時系列にまとめられています。

性暴力被害者支援情報サイト ぱーぷるラボ

http://purplelab.web.fc2.com/higainiattara1.html


1)ワンストップサービス・センター

警察、産婦人科のほかに、性暴力被害者の「ワンストップサービス」が、各地に開設されつつあります。

一覧は

性暴力被害者支援情報サイト ぱーぷるラボにあります

http://purplelab.web.fc2.com/onestopcenter.html

例えば

北海道

SACRACH(さくらこ)性暴力被害者支援センター北海道

http://sacrach.jp/

福島

SACRA(さくら)性暴力等被害救援協力機関ふくしま

http://www.police.pref.fukushima.jp/soudan/seihigaisyashien.html

愛知

ハートフルステーション・あいち

http://www.pref.aichi.jp/police/soudan/heartful/heartful.html

和歌山

わかやまmine(マイン) 性暴力救援センター和歌山

http://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/031501/mine/index.html

大阪

SACHICO(サチコ)性暴力救援センター大阪

http://www.sachico.jp/

兵庫

性暴力被害者支援センター神戸

http://1kobe.jimdo.com/

岡山

被害者サポートセンターおかやま(VSCO)

http://vsco.info/framepage4.html

島根

しまね性暴力被害者支援センター(さひめ)

http://sahime.onnanokonotameno-er.com/

佐賀

さがmirai 性暴力救援センター・さが ほか (モデル事業)

http://www.pref.saga.lg.jp/web/kurashi/siminkatudou/si-danjo/_32438/_63692.html

福岡

性暴力被害者支援センターふくおか

https://www.pref.fukuoka.lg.jp/a02/seibouryokuhigaisha-shien.html


2)警察の性犯罪被害相談電話

警察庁の一覧表

http://purplelab.web.fc2.com/higainiattara1.html


3)同じ立場の人とのやり取り、ピアサポート、自助グループ

NPO法人しあわせなみだ http://shiawasenamida.org/

小林美佳さん Micatsuki http://www.micatsuki.com/

性暴力サバイバルサロンぷれぜんと http://present2012.jimdo.com/


【性暴力被害者の支援者の方へ】

女性と安全と健康のための支援教育センター

性暴力被害者支援看護職(SANE)を養成

http://shienkyo.com/


参考

内閣府犯罪被害者等施策推進室

性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター開設・運営の手引

http://www8.cao.go.jp/hanzai/kohyo/shien_tebiki/


Q15 性産業・風俗。性的サービス・セックスワーカー

性産業従事者の傷つき体験・生活の建て直しの辛さ等の自助グループ

セックスワーカー・ミーティング 

http://www.just.or.jp/?group=000272


セックスワーカーの安全と健康のために活動するグループSWASH

http://swashweb.sakura.ne.jp/

(c)白井千晶